履歴書の中に入る項目の多くは、どの企業でも共通です。氏名に生年月日、住所などの連絡先、学歴等です。何度も同じ事を書いていると「パソコンのデータにして出力した方が楽なのに・・・」などと思ってしまう人も多いのではないでしょうか。
しかし、日本ではアルバイト先への応募でも、就職活動でも、履歴書の作成は手書きとする方法が一般的です。「手書き=丁寧、相手への敬意がある」行動という文化がある為です。その為、基本的には全ての履歴書を手書きで用意する事になります。
手書き文字からは、意外と多くの情報が伝わるものです。採用担当者は手書きの履歴書から、単に項目の内容だけで無く「丁寧に書いているか」「誤字脱字を見逃していないか」「常識や社会性があるか」などを判断しているわけです。
一方、中途採用、転職活動の場合は、人材紹介会社などを通して企業にアプローチする方法が一般化しています。それらの企業では、多くの人材をデータ化して一括管理している為、履歴書もデータ保管が当たり前となっている事が多く、履歴書もパソコンで作成する事が当然の様になっています。
但し、その場合も直接企業の人事部に応募する場合は、手書きの履歴書を用意する方が無難です。Web応募で書類提出が必要になった場合や、メール添付する場合は、勿論パソコンで作成したものを提出する訳ですが、郵送や持参する場合は手書きの方をお勧めします。
前項で、「基本的に履歴書は手書きするべき」としましたが、中には例外もあります。例えば、外資系企業やIT業界、又、ベンチャー企業などでは、パソコンで作成した履歴書の提出を求めてくる所もあります。そのように応募先企業から提出方法を指定された場合のみパソコンでデータ作成するようにしましょう。
手書きした履歴書を、スキャンしてデータ化する事も出来ますが、「最低限のパソコン操作スキルが無い」「非常識」「こちらの意図をくみ取れない」といった判断をされる可能性があります。
履歴書の作成が可能な就職支援サイトを利用したり、WordやExcelを始め、その他の履歴書用フォーマットをダウンロードして、必要項目を入力するだけで簡単にパソコンを使った履歴書作成ができます。
履歴書はあくまでも一般的な項目・デザインのものを作成するようにしましょう。どんなに凄いパソコン操作スキルを持っていても、凝ったオリジナルデザインの履歴書を作成する必要はないのです。一般的ではない履歴書は必要項目をチェックしにくくなる為、マイナスな印象になってしまう可能性もあります。
手書きにしろ、パソコン作成にしろ、一度提出した履歴書は基本的には二度と手元には戻ってきません。面接で自分が書いた内容に沿った質問を受ける機会も多いので、提出する前に必ずコピーを取って手元に保存するようにしましょう。
志望動機などは、企業に合わせて変えるものなので、保存する時は提出先が分かるようにしておきましょう。面接前には必ず、履歴書を見直して内容を再確認しておきましょう。又、別の企業に提出する履歴書を作成する際にも、前に書いた履歴書が参考になります。
履歴書などの書類を提出する際は、郵送・手渡しに関わらず、必ずクリアファイルに入れるようにしましょう水濡れなどにより痛みや皴などの予防が出来、丁寧な印象を演出できます。正社員への応募だけでなく、アルバイトやパートの面接でも同じ事です。
その際に使用するクリアファイルは無色透明の新品の物を使用しましょう。サイズは書類に合ったもの選ぶようにします。
近年では書類全般を電子化するように変化してきています。が、履歴書に関しては手書きでの作成が基本となっています。丁寧に書かれた文字と、そうでない文字との違いは、思ったよりも相手に伝わってしまうものなので、手書きで作成する際は、丁寧に心を込めて書くようにしましょう。