直接顔を合わさなくても相手と情報がやり取りできる便利なツール「電話」。しかし、顔が見えないだけにマナーによっては、相手から誤解を受けてしまう可能性もありますので、注意しなければなりません。
電話のマナーが、直接採用に影響を与えるかどうかはわかりませんが、相手に対する印象に影響を与える事は確実と言えます。人事担当者の印象が下がってしまうと、採用に悪影響が出るかもしれません。
最低限気を付けたい具体的な電話のマナーは後程触れますが、それにプラスして是非心掛けて欲しい事が、気持ちの良い話し方です。電話をかける際は姿勢を正し、言葉遣いを正しく、明るいハキハキとした受け答えをしましょう。緊張してしまうのは当然ですが、出来る限り早口にならないよう、聞き取りやすい声で落ち着いて話すようにしましょう。話している内容に合わせて、気持ちをのせて話す事も大事です。
周囲が五月蝿くて相手の声が聞き取りづらく、何度も聞き返すような事態になっては印象がかなり悪くなります。電話をかける際は出来るだけ周囲が静かで電波状態も良いところを選びましょう。
電話をかける歳は、企業の営業時間内にかけるようにしましょう。始業後間もない時間や昼食前後、帰り際の時間は、どの企業でも忙しい事が多くお勧め出来ません。
一般的な営業時間(九時から十八時など)の企業を相手に電話をかける場合、お勧めの時間帯は午前中なら十時から十一時、午後なら十四時から十六時です。勿論その時間帯でも都合の悪い場合もあるので、出来れば最初に「お時間割いていただいて、よろしいでしょうか?」と確認しましょう。
企業に勤めるビジネスマンは、基本的に常に忙しく時間が余り取れません。話す内容は事前に考えておき、前置きは短く、簡潔にまとめておくと良いでしょう。
取引先企業の担当者と、就職活動中の学生相手では、相手の時間の取り方も違ってきます。電話をかけたら先ずは名乗り、あわせて所属も伝えるようにしましょう。
具体的には、「○○大学●●学部X年の□□と申します。採用ご担当の△△様はいらっしゃいますでしょうか?」などと名乗ります。勿論担当者に代わってもらったら、改めて名前と所属を伝えましょう。
電話では今後のスケジュールや、誰かの連絡先等、重要な情報を遣り取りする機会が多くあります。電話をかける際は必ず手元にメモを用意して、重要だと思う事柄はもらさず書き留めておくようにしましょう。
就活中は、企業から掛かってくる電話を取る機会も多くあります。不明な番号から電話が掛かってきた際も、直ぐに手元にメモを用意する習慣をつけておくことをお勧めします。
電話番号や日時、場所等、重要な情報は必ず復唱してください。復唱した内容で、相手から間違いが無いと言って貰って置けば安心です。予定を聞かれる事も多いので、スケジュール帳も手元に用意しておく事をお勧めします。
企業から携帯電話に電話が掛かってくると、不明な番号からの着信通知として記録が残ります。その際は、先ず留守番電話が残っていないか確認しましょう。
残っていれば担当者の名前をメモしておき、その番号にかけなおします。電話を受けてしばらく経ってしまった場合は、時間帯に注意してかけなおしましょう。
留守電が残っていない時は、インターネットで電話番号を検索します。多くの企業はインターネット上でも電話番号が公開されているので、それで特定できる事が殆どです。企業名が特定できたら、自分の手持ちの資料や採用ページで担当者の名前を確認し、かけ直すようにしましょう。
この際もやはり、手元にメモ帳とスケジュール帳を用意して電話をかけます。スマホのアプリでスケジュール管理をしている場合は、通話しながらでも確認できるように操作をしましょう。
操作に自信が無い場合は、あらかじめ予定を確認した状態で、電話をかけなおす事をお勧めします。折り返しの電話は、できるだけ早めにかける方が印象はいいのです。
企業に電話をかける際の、基本的なマナーについてご紹介しました。これらのマナーは実際に企業に就職し、働くうえでも常に必要となります。きちんとした電話マナーで、志望先への印象アップに繋げましょう。