全身写真の提出を求める企業は、基本的に倍率の高い所が多いです。特にキャビンアテンダント(CA)の募集をしている航空業界は非常に倍率が高く、書類選考の段階で振るい落とされる事も少なくありません。
全身写真の提出を求められると言う事は、通常の就活証明写真よりも多くの情報を、写真から得たい為です。その為、撮影してから三ヶ月以内の新しい写真を用意しましょう。
これらの選考書類は、書類選考後の面接時にも常に面接官の目に晒され続けます。撮影時と髪形などが大きく変わっていたり、又、日焼けなどしていたりすると、面接時の印象が、大きくダウンしてしまう原因となるので注意が必要です。
通常の証明写真を撮影する時は、無条件でリクルートスーツを着用しますが、全身写真の撮影の時は、企業の指定する条件に沿った服装で撮影しましょう。「スナップ写真」「私服」と指定されている場合、その人の普段の様子が分かる服装での撮影が求められています。
人前に出る機会が多く、信頼性が求められるエアライン業界や、マスコミ業界志望の撮影では、上品で清楚な印象の服装がお勧めと言えます。パステルカラーのニットに、膝丈スカートなど、アナウンサーが朝の放送などで、身に付けていそうなコーディネートを選びましょう。色選びには事前にパーソナルカラー診断を受けて、その結果を活用する事をお勧めします。
アパレル業界の販売スタッフは、店頭でそのブランドの服を身に付けて、お客様と接する立場となります。その為、ファッションセンスと、ブランドイメージに合っているかどうかを、確認されている事を意識しましょう。
全身写真の撮影も、出来ればプロのカメラマンに依頼する事をお勧めします、費用は掛かってしまいますが、写りは大きく違ってきますので、検討の余地はあります。
志望する企業によっては、スタジオ撮影が不可、と言った指定がある場合もありますが、その場合はロケ撮影を依頼する事で解決できます。スタジオ撮影と比べると更に費用が嵩みますが、ロケ撮影では背景、光の当たり具合、余白の取り方、姿勢、レンズによる効果、表情や顔の角度など、スタジオ撮影以上に注意すべき点が増えます。
これらを考慮して、撮影できる素人は余りいないでしょう。「背景の電柱で首が串刺しになっていた」「姿勢が悪くてだらしなく見える」「光が当たりすぎて顔が白く飛んでしまった」などの失敗につながってしまう事もあります。
プロに依頼すれば、背景やその他の条件にも気を配って撮影してもらえるので、このような心配はありません。
全身写真の撮影では、ただ突っ立っているだけでは、全身のバランスが悪く見えてしまいます。下半身は斜め前方を向く様に立ち、腰の辺りでひねりを入れて上半身は正面を向くような姿勢にすると、体のラインが美しく見えるように出来ます。
背筋は、上から頭を引っ張られているような感覚を意識して、ピンと伸ばします。額を少し前に出すような感覚で顎を少し引きます。胸をそらし過ぎないようにし、お臍の下にある「丹田(たんでん)」と言うツボに、少し力をこめます。表情は自然な笑顔を心掛けるようにしましょう。
手の位置は身体の左右に自然に垂らすか、お臍の辺りで組むようにします。指先はしっかり伸ばしましょう。特に中指と薬指を揃える様にすると、手元が美しく見えます。
腕を垂らす場合は、身体のラインに沿い過ぎないように自然に伸ばし、脇と腰の間に空間を作るようにしましょう。手を組む場合は、肘を少し後ろに引くと、適度な空間が出来ます。
頭と足の上下の空間は、詰まりすぎると圧迫感を与えてしまいますので、空間を少し空けて撮影するのがお勧めです。こうした余白の使い方が、スタイリッシュな印象につながります。
全身写真の撮影では、通常の証明写真とは全く違う点まで、意識しなければなりません。知り合いや友人に撮影を依頼する人もいますが、思い通りの撮影が出来ないと、お互いに不満を抱く原因になる事もあります。
就職活動は、今後の人生にかかわることなので、やはり少々お金が掛かってもプロに依頼して納得の行く写真を撮影しておく事をお勧めします。プロのいる写真館で、志望先の意向に沿うような写真を撮影してもらい、内定獲得を目指しましょう。