ずっと使用する写真なのに急に撮影が始まるケース

○会社で使う社員証
○自動車の運転免許証

と言った各種身分証明書用の写真は、証明書を作る現場で撮影するのが一般的です。場合によっては、事前に自分で撮影した写真を持ち込む事も可能で素が、全員が最高の証明写真を用意できるとは限りません。

社員証も免許証も、基本的には数年間使い続けるものですし、自分で見たり他人に見せたりする機会も多いのです。「写真写りの良くない」身分証明書を持ち歩くのは、人によっては、かなりのストレスになってしまう物でしょう。急に撮影しなければならなくなっても、最大限に自分をキレイに撮ってもらえるようなテクニックを身に付けておきましょう。

相手はプロのカメラマンではない事に注意

　社員証や免許証用の写真を撮ってもらう時は、「撮影者は素人」だと言う事を意識する事が大切です。社員証の写真も免許証の写真も、基本的には「本人識別する為」に必要なので、そもそも撮影者側に「キレイに撮ってあげる」と言う考えがありません。

プロのカメラマンにとってもらう場合は、

○撮影時の姿勢
○笑顔の作り方
○ライティング
○肌の色に合った服やメイク、背景色
○必要に応じた写真加工

を考慮してもらえますが、社員証や免許証用の写真撮影では、当日急にカメラマンの腕が上がったり、美意識に目覚めて時間と手間をかけた撮影をしてくれたりなどと言う事は有りません。撮られる側が「キレイに撮られる小技や準備」をする必要があるのです。

明るい色且つ首元が見える服装で臨む

　短時間、しかもその場での急な撮影にも拘らず、キレイに撮影してもらうコツとして、男女を問わず抑えておくとよいのは、

○明るい色の服
○出来るだけ襟元の開いた服

を選ぶことです。

一般的に暗い色、特に黒系は収縮色なので、体を細く見せると言われています。しかし、証明写真で見せるのは、胸から上のバストアップです。写真の大部分を黒系の服で埋めてしまうと、写真全体が暗く見えてしまう上、肌の色もくすんだ印象になってしまいます。

その点、フラッシュ光を反射する白い服は、単純に写真自体を明るく出来るので、お勧めといえます。白い服なら反射によって顔が照らされ、肌のトーンが明るく見えるのもポイントです。又襟元が詰まった服を着ると、顔が大きく見えがちです。撮影時は、襟元の開いたＵネックやＶネックの服を選ぶようにしましょう。

その他、「白い紙やハンカチを膝の上に乗せておく」と言ったテクニックもお勧め。キレイな写真を撮ってもらう為には、いかに被写体を美しく照らすかが重要になります。社員証や免許証の撮影時は、大抵の場合カメラのフラッシュ一つしか光源がありません。顔に対して正面から光を当てると、首元に影が出て老けた印象になったり、目元のクマが目立ったりしてしまいます。しかし、膝の上に白いハンカチや紙等を置いてフラッシュ光を反射させれば、顔の影を飛ばしてよりキレイな写真を撮る事ができるのです。

自分がキレイに写る角度･姿勢･表情を予め把握しておく

人間の顔は、殆どの場合左右非対称なので、「キレイに写る角度」とそうでない角度が存在します。

○あごをどれくらい引けば首元がすっきりと見えるか
○眼はどの程度みひらくとキレイにみえるか
○好感の持てる微笑の角度

など、キレイに見える角度や表情を、普段から練習しておくと良いでしょう。ポイントは、左右対称の姿勢や表情を心掛ける事です。絵画のモナリザや、女優のマドンナが評価されるように、人間は左右対称の顔を美しく感じるものなので、肩や口角の高さをそろえたり、メイクで目の大きさを合わせたりする様にしましょう。

とは言え、写真の出来栄えで言えば、プロのカメラマンにはかないません。持ち込み写真で対応できる場合や、事前に写真が必要になると分かっている場合は、写真館でプロに撮って貰うのが一番のお勧めです。