進歩のスピードが速い技術の一つに、写真加工技術があります。
商業用では昔から写真加工技術がありましたが、
・写真加工用ソフトの高機能化
・家庭用写真加工用ソフトの販売
・写真加工ソフトの低価格化
・プリクラの進化
・デジカメ・スマホの普及
・個人で手軽に使える写真加工アプリの進化
などと言った事情が複雑に絡み合った結果現代社会では(写真加工が)一般的に身近な物になっています。特に業務用の写真加工技術の進化は目覚しく、
・人が大勢写っている写真を無人にする
・骨格を修正する
・背景や被写体の色を大幅に変更する
といったようなかなり大きな加工をしても、簡単には見分けが付かないレベルで写真を加工・修整する事が可能です。
証明写真にも写真加工技術は活用されています。具体的にどのようなケースで証明写真の加工が行われているかと言うと、
・目の下のクマを消したい
・寝不足・二日酔い・体調不良等で悪くなった顔色を明るく見せたい
・シミ・ニキビ・吹き出物等の修正をしたい
・髭の剃り残しを隠したい
・顔のテカリやスーツの皺等を手直ししたい
・微妙にハネてしまった髪の毛を直したい
といった問題がある場合です。ただし、写真加工機能の付いていない証明写真機から出力した写真を加工するのは、容易ではありません。証明写真を加工する場合は、
・加工機能付きの証明写真機で撮影する
・プロの技術者が居る写真館を利用する
・デジカメ等データを残せる機器で撮影・加工する
といった選択肢の中から選ぶようにしましょう。
証明写真でよく行われる加工として多いのは、
・シミ・クマ・髭の剃り残し等を目立たないようにする
・ニキビ・虫刺され後等を消す修正
・肌色を調整して顔色を良く見せる
と言った修正です。又、背景色の変更等もデジタルデータがあれば、比較的簡単に変更することも出来ます。スーツの色や顔色が同じでも、背景色を変える事で全体の印象が変わるので、不自然にならない程度に背景色を変えてみるのもお勧めします。
尚、
・目を大きくする、形を揃える
・頬や顎のラインを削って細く見せる
・強い美白加工を施す
と言ったような、影響の大きい加工も技術的に可能ですが、実際に行うのはお勧めできません。
写真の加工・修正は、プロに依頼しなくても個人で有る程度は実現出来ます。パソコンに写真加工用ソフトをインストールすれば、センスや腕前次第でプロ並みの加工も出来るでしょう。
ちなみに、お手軽に写真を加工したい場合は、スマホのアプリでも対応可能です。写真加工用の撮影アプリや編集アプリは多数の種類があり、
・明るさの調節で美白が簡単に再現
・シミ等を消して滑らかな肌感にする
・フェイスラインを修正する
・目を大きくする
などなど、まるで別人になれるような加工も簡単に出来てしまいます。
但しこういったアプリは、プロ用の写真加工ソフトよりも機能が制限されていますし、スマホで撮影した写真は画質やライティング等があまりよくない場合も多く、画質の良くない写真に強い加工を行うと、加工したと一目で分かるような不自然な写真に仕上がる事もあるようです。
アプリを使う場合は、
・高画質のデジカメで撮影する
・撮影したデータをパソコンの高機能な写真加工ソフトで修正
・画像を圧縮してスマホにコピーしてからアプリで微調整
といった複雑な手段を使った方が良いでしょう。
身嗜みに気をつけ、表情もキチンと出来ていれば、細かい点に修正を加えるだけで写真のクオリティーは引き上げられます。肌荒れ、顔色の問題、髭の剃り残しと言った点の加工は証明写真でも効果的です。
ただ、エントリーシートや履歴書に貼付する写真は、本人確認の側面もありますので、必要以上に自分を可愛く見せたり、格好良く見せたりする物ではありません。写真を撮る目的は、企業の担当者にマイナスな印象を持たれない様にし、書類選考を通過する為の物なので、加工をする場合でも現実からかけ離れない程度に抑えましょう。
仮に別人レベルの加工を施して書類選考を通過しても、面接の段階で写真の顔と実際の顔が違う事がばれてしまいますし、そうなると印象はかなり悪くなる可能性が高いです。写真のクオリティーを高める、と言う意味では、ライティングやメイク、笑顔の作り方等を工夫できる写真館で撮影してもらうのもお勧めです。